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2012.08.13(月)雨
南岳→北穂高小屋(11:43)→北穂高テント場(11:58) 2012.08.14(火)雨のち曇り 北穂高テント場(9:43)→北穂高小屋(9:57) 当初の予定では、上高地より涸沢経由で奥穂高岳へ登り、そこから槍ヶ岳を目指して槍の穂先でkehyと合流!という夢のプランでしたが、連休の前半が悪天予報でしたので、天候が良くなるであろう後半に各々登りたい山に登ろう!と言うことになりました。 そんな事で、今回の遠征で一番の目玉である『北穂高から大キレット越の槍ヶ岳』を撮影するため、北穂高小屋へやってきました。 ずぶ濡れになりながらも何とか大キレットを越え、ホッとしていると、僕の後ろから2人の登山者が登ってきました。 このお二人も大キレットは初めてだったのか、お互いの健闘を称えあっていましたので、『大変でしたね!』と言いながらちゃっかり輪に入り、健闘を称えて貰います。 暫し余韻に浸りながら、小雨降るテラスでホットミルクをチビチビやっていましたが、いつの間にか雨が止んでいましたので、これはチャンス!と出店?にてテント泊の受付をします。 テント泊の受付をする際に、『テント場は小屋から離れていますが、知っていますか?』と聞かれます。 地図で北穂のテント場は小屋から離れているのを知っていたのですが、説明を聞く為、『知りません』と答えると、小屋からテント場までは約10分、水場やトイレは有りませんが良いですか?と聞かれます。 う~ん。。と一瞬悩みましたが、せっかくテントを担いできたので使わなくちゃ意味ないなぁと思い、テント泊の決断をします。 受付を済ませ、トイレ横の石段を登ると、ヘリポートのような広場にでました。正面に『涸沢』の標識があったので『こっちかな?』と歩いていると、広場の真ん中にポツンと標識があったので覗いてみると『北穂高岳』と書かれていました。 もしかしてこれが山頂? 『岳』で見たのとなんか違うなあ。。と思いながら標識の周りをウロウロしますが、いまいち確信が持てません。まあいいか、とテント場へ向います。 石段を下り、南峰らしき岩峰の根元を左手に巻いて雪渓の脇を通ります。 途中、奥穂高岳への分岐があったので、偵察をしてみたい気持ちをグッと堪えます。 思ったより登山道がガレていましたので、慎重に下りながらやっとテント場に到着します。 テント場は登山道沿いの稜線の一角にあり、ちょうどテントが一張りほどできるスペースが何箇所かあり、それぞれのスペースに番号が付けられていました。受付の方が、『番号が書いてある場所ならどこでもテント張って良いです』と言われていたのを思い出します。 今いる場所は『1』と書かれた場所で、30mほど離れた下の段に少し開けた場所があり、すでにテントが一張り設営されていました。 晴れたら見晴らしが良さそうな稜線上にしようと思いましたが、風当たりの少なそうな一段下の『3』を選びます。 テントを広げてみると、思ったより狭いスペースだったので、設営に悪戦苦闘していると急に雨が振り出しました。 こりゃいかん!と、大急ぎでフライシートを被せ、慌ててテントの中へもぐりこみます。 テントの中でずぶ濡れななったレインウェアを脱ぎ、タオルで拭いてから天井に吊るします。レインを脱ぎ一段落すると、次はザックの中身を全部出し、装備の確認をします。 OM-D(デジタル一眼)は撥水加工されたカメラケースに入れていたので何とか大丈夫そうでしたが、レインウェアのポケットに入れていたLX-5(コンデジ)はびしょ濡れだったので、これも天井に吊るします。 荷物の整理をしていたらお昼過ぎていましたので、(あまりおなか減りませんが)昼食を摂る事にします。 水場がありませんので、節水もかねてお昼は簡単なもので済ませます。 夕暮れまで時間がありますので、シュラフにもぐりこんで仮眠をとる事にします。 ZZZZ・・・・・ ハッと目を覚ますと時間は16時を過ぎていましたので、夕景が気になりますし、水の補給もしなくてはならないので、レインウェアを着込んで北穂高小屋へと向います。 ヒイコラ登り、北穂高の山頂に着くと、小屋の方から登山者が登ってきました。 『テント場は遠いですか?』 と聞かれたので 『思ったより遠いですよ』 と答えると、トボトボとテント場へ歩いていきました。 そんなこんなで北穂高小屋に到着。 北穂高小屋で水を補給、缶コーヒーを購入してテラスでぼんやりします。 晴れていれば絶景が望めるはずですが、テラスはガスに覆われ、視界は50m程でしょうか?ほぼ無風で晴れる気配がありませんし、暗くなるとテント場まで帰るのが大変ですので、今日は素直にあきらめることにします。 テントに着くと暗くなる前に夕飯の準備に取り掛かります。 今日の夕飯は虎の子の『牛飯』です。 ※これ以外はサプリメント等を飲み、余った行動食を食べたりしています。 夕食を食べ終えると、地図を見ながら明日の行程を練ります。もし明日の朝、晴れて槍ヶ岳の写真が撮れたら涸沢岳を越えて奥穂高岳に登頂し、それから涸沢まで下りてテント泊するのが一番理想です。しかし明日の朝、晴れなかった場合はこのまま北穂に停滞して、明後日に上高地へ下山する事にします。 せっかくなら晴れた日の奥穂高岳に登りたいですし、今回登らなければ次回の楽しみが増えるかな?と言う考えです。 あれやこれやと考えていると、なにやら雨が降り出してきたので、シュラフにもぐりこみ目をつぶります。 ウトウトしていると『ダ・ダダダダッ!』とテントを叩く雨音がしたので、ビックリして目を覚まします。すると今度は強風でテントがユサユサとゆれだしました。 ちょっと不安になりながらも、何とか寝ようとシュラフにもぐりこみますが、雨音がうるさくてなかなか寝付けません。時計を見ると21時を過ぎていましたので、早く寝ないと明日の山行に影響が出てしまいます。 ちょっと焦っていると、テントの外が一瞬明るくなったような気がしました。 『下の段の人がヘッドライトでこっちを見たのかな?』と思い、テントから顔を出すと、辺りはガスで覆われ視界はほとんどありません。嫌な予感を感じながらぼんやりとしていたら、白い空間が『ピカッ!』と光りました。 『こ、これは稲光!?』 心臓がギューッ!と締め付けられるような恐怖を感じ、テントを閉じます。よく考えたらココのテント場は小屋から離れているのに、、石室などの避難場所もありません。(たぶん) 水場、トイレに避難場所が無いなら、ビバークと変わらないんでは。。 北穂高小屋に避難しようかとも思いましたが、外は雨が降っていますし、暗がりの登山道で足を滑らせたら大変ですので、カミナリが遠のくことを祈りながらテントで待機する事にします。 とりあえず電気を通さないのでは?と思いレインウェアを着ると、金物を体からはずし、いざと言う時は、靴を履いて中腰になろう!と決めてシュラフにもぐります。 シュラフの中で目をつぶりますが、雨音と稲光が気になって眠れません。そうこうしている内にさらに雨脚が強くなり、テントの側面が浸水してきたので、タオルで拭いていると、 『ゴロ、ゴロゴロ!』 ついに雷鳴が鳴り始めました! この時の恐怖は、 1)真夜中、大草原を歩いていたら宇宙人に遭遇した。 2)ダイビング中、サメが泳ぐ海で置き去りにされた。 3)テキサスの安モーテルで、キャトルガンを持った殺人鬼に出くわした。 に、匹敵するほどのものでした。 暫く硬直していましたが、レインウェアに期待して(たぶん無理)寝ることにします。が、やはり寝ることができず、目をつぶったり、テント内の水滴を拭いたりしていたら、いつの間にか朝になっていました。 朝になると雨も次第に弱まり、いつの間にか雷鳴も聞こえなくなっていました。ホッとしてテントから顔を出すため、動こうとテントの床に手を当てるとブヨブヨしています。どうやらテントの下に水が溜まってウォーターベットになっているようです^^; 無事に夜を越せた安堵感からか、お腹がすいてきたのでチキンラーメンを作ることにしました。 今日の朝は雨で撮影できなかったので、予定通り北穂にもう一泊することにします。 小屋泊かテント泊かで悩みましたが、写真を撮るなら北穂高小屋の方が効率が良いですし、カミナリが怖かったので小屋泊にします。 ラーメンを食べあげるとテントを撤収。北穂高小屋へ向います。 小屋に着き、宿泊の受付けをします。 その際に、 『今朝はどこから来たんですか?』 と、質問されたので、 『北穂のテン場です。』 と答えると、 『乾燥室があるので、なんでも干して良いですよ。』 と有り難いお言葉をいただきました。 受付を済ませると早速、トイレと併設された乾燥室へに入りシュラフ等を干します。 ひと通り干し終わると再度受付へ。今日の寝床を教えてもらいます。 僕の部屋は『第四尾根』、2段部屋の2階です。 乾いた布団がうれしかったのでゴロゴロとしていたら、ふとkehyの事が気になったので電話をしてみると、いま燕山荘でビーフシチューを食べているとの事です。 ビーフシチュー・・・? ココとは天国と地獄だなあ、と思いながら外に出てアンパンと缶コーヒーを購入。相変わらず晴れない空を眺めます。 九重の山頂であれば晴れるまで何時間でも粘るのですが、ガスに覆われたテラスでぼんやりしていたら、周りが心配するかと思い、小屋の中に入ったり出たりを繰り返します。 その間に、数名の登山者が宿泊にきましたが、人数が少ないので今日は各々個室状態です^^ そうこうしていると17時を過ぎていたので夕食を食べることにします。 今日の夕飯は『ワカメご飯 と とり軟骨』です。 夕食後も、晴れないかなあと思いながら空を見ていたのですが、周りの視線が気になったので一旦小屋へ戻ります。 小屋へ戻るといつでも外へ出れる準備をして向かいの窓を見つめていたのですが、一向に晴れる気配がありません。 『まさか、このまま槍ヶ岳の写真が撮れないんでは?』 と、不安になっていると、 『槍が出そうですよ!』 と叫びながら外に出ていたお隣さんが戻ってきました! なに~!と思いながら外へ出てみると、僕が見ていたのは全然違う方向(常念岳方面)で、肝心の槍ヶ岳方面は薄っすらと稜線が見えています。 そしてついにその時が! 残念ながら撮影できたのは5分ほどで、槍ヶ岳はまたガスに覆われ、晴れることはありませんでした。 かなり不完全燃焼ですが、一応は槍ヶ岳の撮影ができましたし、明日の朝に望みを託し眠りにつきました。 by nono
by nono_kehy
| 2012-09-01 20:26
| 山行記
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